「メーデー、メーデー、メーデー……聞こえますか? こちら、ピーター・パン」
台風が近づいている夕暮れ時、雑音に混じってキャッチされた発信元不明の救難信号----あの日の夕空に少年を置き去りにして、僕らは大人になった。
幼なじみのフーコとジュン、それにマイキーは、ちょっとした冒険のつもりで、閉館後の航空博物館の倉庫に忍び込む。そこには、置き忘れられたような壊れた飛行機が…するとその飛行機の無線から声が聞こえて……? 驚く3人の前に、さらにもう1人の少年が姿を現わす。
「やあ! 僕はピーター・パン! ティンカー・ベルを待っているんだ!」
大人になりたくない子供たちと、うっかり大人になってしまった大人たち。昼と夜が交錯する逢魔が時になら、羽をもがれていても飛び立つことができるかもしれない。もう一度、あの飛行機を飛ばそう、伝えられなかったあの言葉を届けるために……!

